エムリンクモータのなぜに迫る!
Q.なぜ従来のコアドモータに比べて軽いのですか?
A.コアレス構造だからです。従来のコアドモータは名前の通り、コア(鉄心)がありますが、コアレス構造はそのコア(鉄心)がないため、従来のコアドモータよりもはるかに軽くなります。
Q.軽量で同等の出力は出るのですか?
A.出ます。出力が大幅に落ちるのでは、技術革新ではありません。
出力を上げるためには、二つのポイントがあります。
まず一つ目は、高速回転にすることです。
(出力(W)=2π*T(Nm)*N(rpm)/60)
以上の計算式から、出力トルク(T)を変えずに出力を上げるには、回転数を上げることが必要だとわかります。当社コアレスモータのカタログ値では、回転数を従来コアドモータと同等の値にしておりますが、回転数を上げられる仕様(ギアつき機構など)であれば、出力はカタログ値以上を発揮します。(目安としておそよ二倍)
二つ目は、出力トルクを上げることです。トルク常数の単位は(Nm/Arm)ですので、コイルに大きな電流を流すことができれば、トルクを上げることができます。
Q.一つ目の理由ですが、従来のコアドモータで回転数を上げればいいのではないですか?
A.モータには鉄損と呼ばれるものがあります。主にヒステリシス損と渦電流損のことです。ヒステリシス損と渦電流はモータ発熱の原因となり、回転が増すごとに2乗で上がってしまいます。この二つの損失はコアと呼ばれる鉄心にて起こりますが、コアレスモータではこの鉄心がないため、この発熱の原因となる損失がありません。
Q.他のコアレスモータでも同様ではないですか?
A.他のコアレスモータは小さなトルクしか発生させることができません。理由としては、コアレス構造のため熱が鉄心に逃げることができず、コイル自身が熱くなり変形してしまうからです。
(大きなトルクが欲しい→大電流を流す→コイルが発熱する(W=IR2)→熱でコイルが柔らかくなる→コイル変形による不良) さらに細い銅線を使用しているため、流せる電流の許容範囲も小さいです。
Q.では、太い銅線を使用してコアレスモータを作ればいいのではないですか?
A.現在の製造技術・製造方法では太い巻線を使用してコアレスモータを製造することは非常に困難です。サンプル程度で製作することは不可能ではないと思いますが、その分非常に高コストになります。
Q.エムリンクのコアレスモータも発熱で変形してしまうのではないですか?
A.当社のコアレスモータは独自の技術により、コアレス構造でも熱による変形のないモータを開発いたしました。また、太い銅線など加工しにくい製造方法ではなく、製造原価も抑えられるモータの開発に成功したのです。
つまり
⇒コアレス構造の長所を生かし、短所を克服したモータの開発に成功したのです。